新規就農者の皆さんが目指すこの「専業農家」という目標へ向けて少しお話をしていきましょう。
ちなみに私自身も一応専業農家とゆうことになるのかな。副業等ありますが、そちらも決してサラリーではなく経営者としての仕事になりますので。
まず3話で話した通り、無事に新規就農が出来て、あなたの農業人生がスタートしてもまだまだ自分の育てたものだけでは1年分の生計を立てることができない。ということが多いでしょう。
そもそも、多くの市町村が新規就農者を迎える際に、1年~3年の研修期間(実際に農家さんで学びながら働く期間)を設けることも多く、
そういう仕組み的にも「本気で農業で生計を立てたい」という人でなければなかなか続けていくことはできないのかなぁ…と私も思います。
ですがこの4話まで読み進めてくれた方はすでにその熱意は持っているものだと思いますので、研修期間やその辺のお話は特にしません。
「新規就農」に成功し自分の農地を持てた。その後のお話をしていきます。
【メインの作物はやめない】
あなたが作りたい作物の勉強をし(研修も含め)いざあなたが農家として野菜・果物を作り始める年を1年目だとします。
諦めずに情熱をもって作りましょう!!
もちろん1年目で大成功するのが良いに決まってます。ですが1、2年目で自分が予想していた成果を得られなかったとしても、試行錯誤を重ね決して諦めないでください。
農業は自然の影響を受ける仕事です。1年だけでデータは取りきれないし、感覚も身に付きません。
これは私の感情論ですが、いつもの私のお話の例では「いちご農家」なのでその話でいくと、
いちご農家になりたくて新規就農
↓
研修期間終了
↓
自分で畑(ハウス)を持ち、栽培、収穫、販売
の流れで「やっぱりいちごは自分には難しいかも」諦めてしまう人は、他の野菜等にシフトチェンジしても結局うまくはいかない。と私は思ってしまいます。
おそらくこの時点であなたはいちごの産地で何かしらの援助や補助を受けて農業をしている可能性が高いです。その恵まれた状況を諦めるのは以ての外です。
多品目に野菜を作り直売所を設けて農業をしている人ももちろんたくさんいます。しかしながらそういう農家さんでもメインの野菜(自信のある一品)は必ずあると思います。
みなさんも自分の農園のメインの野菜は諦めずに続け、収穫量を安定させ、規模拡大し、販路を作り、そして「専業農家」になるための軸にしましょう!
諦めずに続けていると、周りの農家、住民、市場、飲食店などの地域があなたのことを「〇〇さんのとこはいちご農家さん」と認知してくれるでしょう。
【二番手、三番手の作物】
大事です。
簡単に言うと、
ここの店の「ラーメンはめちゃくちゃうまいんだけど、チャーハンがまた絶品なんだよ!」
です。こんな例えでわかりますか?(笑)
要するに、
「あそこはいちご農家さんなんだけど、いちごハウス以外の畑でさつまいも作ってて、それがまた甘くて絶品なんだよね!!」
ということです。
あなたのいちご栽培が3年目でだいぶ軌道に乗ってきました。
「よし!じゃあ、他の作物も作ってみようかな」
でもいいんですが、実はそれでは2歩、3歩遅いです。
いちご栽培を安定させていくことや規模拡大させていくこととほぼ同時に「2,3番目の作物」の予習、練習をしておくべきです。
あなたのいちごハウスの横や、隅っこに少しでも畑になるところがあれば少しでもお金になりえるものを作って下さい。
(※田舎パパは90haの農地で作物を作ってますが、毎年自宅のすぐ横の小さい畑まで何かしらの作物を作っています)
【隙間さえあれば何か育てる】【大事な大事な農地を決して余さない】
この考え方は本当に大事です。もちろんその隙間で「この作物を試験的に作ってみる」からスタートでいいんです。
そしてできればメインの作物の収穫最盛期と時期を少しずらすのをお勧めします。
なぜか?
・メインと忙しい時期がぶつかると大変・疎かになる
・出来るだけ作物を売れる期間を長く持とう。(自分のメイン作物の販路を持っていて、なくなったと きに時に「こんな野菜もありますよ」と勧めお客さんとなるべく長く付き合う)
・メインの作物の出来が悪い年。2,3番目に力を入れてる作物があることで、そっちの売上を補助できる可能性がある。
農業に関係なく普通の会社でも「主力商品」と「サブの商品」があるように、
農業も同じです。
普通の会社はお客さんと年中付き合いがあり、年中売るものがあります。
農業は一年中とは言いませんが、出来るだけ売るものが無くならない方が望ましいです。(そういう農園に対してスーパーやマルシェ等はコーナーを作ってくれたりします。
【晴れて専業農家へ】
3話で話した内容も含めてまとめます。
(1)、メインの作物(あなたがなりたい〇〇農家)を諦めない。生産量、収入を安定させ規模も拡大
(2)、(1)の目標を達成と二番手の作物の予習のためにも、空いた時間で他農園などで農業バイトをする。
(3)、畑に隙間がある限り他の作物も育ててみる。
こうやって何年間か努力したその先に「専業農家」になれる日が必ず待っています。そう信じましょう!
農家になりたい人を応援してます!!!!農業人口増えて欲しい!!!!!
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